Shift - 複数アカウントを切り替えられるGoogleサービス専用のブラウザ

Shiftは複数のGoogleアカウントの切り替えに対応した、Gmail (Inbox), Google Calendar, Google Drive専用ブラウザアプリ。

Shift

Macのリソースを豪快に食べ続けるChromeを未だに使っているのは、Googleアカウントの切り替えが大きな理由になっている。やるべき作業や国などのコンテキストごとに切り替えるべきGoogleアカウントがだいたい4, 5つあって、それぞれのアカウントプロファイルで、Gmail(もしくはInbox)とGoogle Calendarのタブを常にピンしている状態を基本形とするようになって結構長い。

メーラーアプリを用いていることもあったがどうしても検索の面やアプリ自体の不具合にやきもきすることが多く、ブラウザアプリに回帰している。(それでもAirmailは気に入っていて、前職の仕事用のマシンでは丸2年は使っていた)

Shiftを使う上での難点としては、Googleのメールボックスを見る権限を与える必要があることで(おそらく受信通知や未読数の表示に用いている。ログイン自体のアカウントやパスワードはアプリ内のブラウザで入力する必要があるが、これ自体はアプリ側で取得はしていないものと見受けられる)。

リリースされた当初より、このアプリに目をつけていたものの、その際は権限を与える気になれず利用開始に至らなかった。少し経ってからProduct Huntでフィーチャーされたタイミングで結構利用者が伸びたのが伺えたので、まあ大丈夫そうかなという判断に至った。Fintech系のサービスに平然と銀行のログイン系の情報を与える時の気持ちに近しい。現状同権限を与えているサービスが他に数点あって、そちらよりはリスクよりも得られる利益が優先出来るかなというくらいの温度感。

これを乗り越えると、あとはいくつかのChrome Extensionを諦められれば、晴れて7年くらいぶりにSafariをメインブラウザに切り替えられるのではないかというところ。ただ、このShift自体がそもそもElectron製(のように見える)でChromeが走っていることには変わりがないのではという気もしないこともない。

ウェブマーケティングという茶番

ウェブマーケティングという茶番 (経営者新書)

ウェブマーケティングという茶番 (経営者新書)

 ウェブマーケティングなるラベルの介在するところに、うさんくさいものが入り混じっている直感や不要に不快になることは時々あって、そういったところに対して何かスカッとした気分になれるものでも書いてあることを期待して手に取った。総じて期待とは違っていて、著者が同業者への不平を漏らし続けるのを眺めることになるのだが、コンテキストを僕が持っていないのが悪いのかもしれないが、それっぽく数字が出ている割に具体性、論理性が欠けていて、誰が悪いとも言い切れない情報が繰り返されるのが辛くなって途中で読むのを止めた。

 語気の強い文章の繰り返しから鬼気迫る空気感に、何か悪そうなことが横行しているのは伝わってくるのだが、本質的な判断が出来ないまま人々がウェブマーケティング?なるものに取り巻いているに過ぎないように文面からは受け取れた。人が人に何かを依頼するどんな場面でもそうだけど、そのウェブマーケティングというのはふわっとしていてちゃんと扱える人がそんなに居ませんという状態のよう。ウェブっぽい仕事に就くようになって10年近くになってもウェブマーケティングが直接的に何を指すのかがわからないままで、これはこれでいいのかという気持ちにならないこともないけれど、プロダクトやサービスに対しての流入をどうやっていきましょうかって話じゃないのかな。

くるりのこと

くるりのこと

くるりのこと

とにかく良かった。贈ってくれた @asonas 、ありがとう。

アーティストによる自著ではなく、第三者が語るものについてはファンなのか友人なのかジャーナリストなのかよくわからない観点に対してもやもやして読むのを辞めてしまうことが体験があったのだが、本人たちの語っていることがほとんどを占めているおかげかするすると読み進められた。 ひとつだけ気になったのは、誰が何を喋っているかがわからずに混乱しやすいこと。著者が面々の発言の隙間を埋める中で「岸田が語る」、「佐藤が言う」みたいな繋ぎ方で終えて、次の発言者を示すものだから、あれ、これ誰の発言だったっけと数行後ろに戻ることが多々あった。

くるりについては好きな音楽を見つけては追うような年頃のときに触れることがなく、何曲かはフレーズを知っているものの曲名や年代もおぼつかなかったが、かつての同僚が結構ヘビーなファンだったおかげで動機が生まれた。当時の最新作であった、彼らの9つ目となるアルバムが導入となり、見事に本の中でも触れられていた「いつからでもファンが付くような活動の仕方」に助けられていた一人であるのかもしれない。

実際のところは面食らう曲の多さに、このアルバム以外には何となく覚えていた曲をつまみ食いするに留まっていたのだが、しばらくしてからのライジングサンで24時を回ったサンステージでの出番を前に機材調整で鳴らしたワンダーフォーゲルのイントロがとても気持ち良かったところから全ての曲を追い直した。本番ではワンダーフォーゲルを一切演奏しなくてむずむずさせられたままだったのが原因のように思う。勧めてもらった人とは既に同僚ではなくなっていたのが少し惜しかったので、読了後に連絡をとった。