闘え!高専ロボコン: ロボットにかける青春
- 作者: 萱原正嗣,見ル野栄司,全国高等専門学校ロボットコンテスト事務局
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2017/09/22
- メディア: 単行本
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高専ロボコンの概要について大事な箇所あが満遍なく触れられていて良かった。取材の関係上か、視界に入ってくる高専は限られているため、もっと少しずつ取り上げるような構成だと嬉しかった。というのは残念ながら自分が居たチームが文中で一切触れられなかったのが寂しかっただけでもある。ロボットや競技に関しての挿絵がわかりやすく書かれているのだが、十分には準備されておらず、テキストだけで複雑なルールや各マシンの機構を読ませるにはなかなか酷なように見える。全体を通して2016年の大会のシーズンを丸ごとさらっているので、幸い全てが残っている昨年の試合の様子を見るのが導入に最適だろう。
四国地区の強豪、香川高専詫間キャンパス(旧詫間電波高専)の指導者の交代や頭角を現した高松キャンパス(旧高松高専)との地区大会での優劣交代について触れられている箇所の生々しさが、他の章のどの学生たちに触れる現実的な話よりも頭に残った。ちょうど読んだのが今年の四国地区大会が始まる数時間前であったことも相まったのかもしれない。 詫間の新たな指導教員であるところの岩本先生は大学の先輩にあたり、編入学の同期に詫間で優勝しまくっていた頃の操縦者が居た繋がりから、当時の関東甲信越地区大会に行く車へ乗せてもらったことがあった。誰かから博士課程の後に母校へ赴かれたとは聞いていた気がするが、Kindleの上で続報を知るとは思いもしなかった。
こういう形で大会のことを振り返るのは楽しく、ここ数年は大会への興味も薄れつつ、惰性で運営を続けつつあった非公式のFacebook Pageを更新する元気を貰えた気がする。
どこかのページで2003年が第15回大会であるという誤りを見つけて、無駄にこんなことを覚えている読者*1もそう居ないかと思い、出版元にレポートした。
82: 現地就職前後でのストレングスファインダー
会社のHRチームの施策としてDevelopment(この場合自己啓発とかだろうか)についてのセッションがあり、そこでStrengthsFinder2.0が配られた。この結果を受けて次回はワークショップ的なものをやることになっている。タイミングが悪く、テストの結果を用いるワークショップには参加出来ないのだけど、ちょうど現地での就職する寸前にもテストを受けていたことを思い出して、今回もテストを受けて比較してみることにした。
会社で配られたのはこれ
- 作者: Tom Rath
- 出版社/メーカー: Gallup Press
- 発売日: 2007/02/28
- メディア: ハードカバー
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日本語版も2.0がこの春に出ていたようだ
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
- 作者: トム・ラス,古屋博子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/04/13
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比較出来ると面白い
順位 | 就職前 2016/08 | 就職後 2017/06 |
---|---|---|
1 | Empathy 共感性 | Context 原点思考 |
2 | Individualization 個別化 | Empathy 共感性 |
3 | Relator 親密性 | Achiever 達成欲 |
4 | Restorative 回復志向 | Intellection 内省 |
5 | Intellection 内省 | Input 収集 |
受けた言語も昨年は日本語だったのを、今回は英語と変えてみた。まだ語彙が足りなかったりぱっと文章を読み切るのが難しい瞬間はあり何問か20秒での回答を逃すものもあったが結果にどう影響しているかはわからない。同僚とは英語でやると人格が異なって出そうだねと笑っていたのだが、結果としては、一貫したところがありつつ、今の状況に合わせて考えていることが変わっているのがわかった。
あまりそれぞれの要素を深追いせずに眺めると、共感性、内省が一貫したパーソナリティのようで、就職後に初めて英語だけで働く環境に直面して、自分の対話レベルが落ちたことから来た癖や、全くの新しい環境での行動指針の変化がそのまま現れてきたように見える。
ストレングスファインダー自体は、気になる人たちがやっている、勧めてくれるのをうけて触れることになったのだけど、こういった質問がいっぱい並んでそれらしき言葉が引き渡されるというのは、いささか占いに対して感じるものと近い「結果を真に受けたくなさ」があった。それっぽい情報に「そうなんだー」と思う以上に使うのは避けたく、昨年の結果をテスト直後に見たきり、今回まで封じていたのだった。
比較という形にすると、(今回は2.0というやつに新訂されているが)同じような基準に対して自分がどう変わったかという点で見られるので、占い以上の切り口を得られたのと、少し結果それぞれに向き合って行動を設計しても良いかもしれないという気になってきたので、また変化に際してテストしてみたい。
81: タイポグラフィについて習った
Courseraにお金を払い始めた。
常套句のように「また大学/大学院に行きたい」というようなことをぼやいてしまいがちであるのは、もしかすると周りに居た人たちからよくその言葉を聞いていたからかもしれない。嘘ではないにせよそこまでの叶えたいほどの熱意はなく、お金と時間が突然余分に現れたならきっとやるだろうなの域だったからあまり理由を考えなかったが、主成分を取り上げて優先順位を与えてみると
- 興味のある分野の特定の内容を学びたい
- 興味のある分野についてよく考えられたカリキュラムの上で体系立てて学びたい
- 特定の誰かの講義を受けたい
- 異なる分野での新たな学位が欲しい
- 大学に通う体験をやりたい気がする
- 工学系での修士以上の学位が欲しい
といった具合になる。あまり学歴を補強したい意図がないことを考えると、一般的な応募による受験をして入学をして何年か通いますというのは時間や費用に見合わない。ただ、学びたいと思っている割には学ぼうとしないから「入学」的な強制力が欲しいことと、学位の学歴的な側面よりもこういう属性ですラベルが追加的にあった方が面白いのでCertificationが欲しいというのを加味したら、妥当にオンラインコースへと落ち着いた。
そうするとCourseraかUdemyに行き着くことになるのだけど、サービスの見た目上の好感度と、同僚や知人の多くがCourseraのMachine Learningの講義を受けていて自分もいずれ受けようと考えていたというのでCourseraに決めた。感度の高い知人から年単位で遅れてのCoursera登録である。そもそもこの人気講義はCourseraの共同創業者によるもので、サービスの中でも火を付けるための目玉的存在なのだから良いものに決まっているのだけど、大学院での確率過程やデータマイニングの講義以来敬遠気味だった内容に時代が後押しするまで手を出せずに居た。
Introduction to Typography を受講した
Introduction to Typography - California Institute of the Arts | Coursera
満を持して登録する際には、この講義を受けることに決めていた。カリフォルニア芸術大学のグラフィックデザインのコースのひとつ。本来は他にもデザインの講義が一緒になっているのだったが、特にタイポグラフィーに興味があったのでこれだけをEnrollした。仕事上、デザイナーとの会話でLetter Spacing等について話した時に、CSSのプロパティ以上にそれらに付随するデザインのことを知らないなと改めて思ったのが最後の決め手であった。何となくでフォントを選んで何となくでデザインをやって凌いでいたのをもう少し補強したかった。
先週で無事に4週の講義、課題を終えてCertificationを貰ったところで、結果としてこの講義を選んでよかったというのが感想だ。アメリカで働き出す頃からLinkedinを割と見るようになっていて、そこにCertificationを登録出来るような仕組みがあるのは何となく嬉しい。資格マニアみたいな人はこういうのがもっと気持ち良いもんなんだろうか。
ノートや内容をそのまま書くとCourseraの意味がないので、大枠のやったことや感想を書いておきたい。
第1週 Talking Type
講義導入と、触りとしてFontとTypefaceの違い、Typeの構成要素や部位の名前、単位。San Serifがヒゲなしフォントだってふわっとわかってはいたのだけど、ヒゲがSerifでSanがフランス語でwithout
というのをわかっただけで満足感があった。
導入にあたって、InDesignを使うから講義期間はトライアルで十分だから入れておくようにという説明があって、Adobe CCで入れたら講義が公開された当初と違ったのか1週間しかなく支払いをした。実際には3週目と4週目でしか使わないので3週目の着手時にトライアルにすれば無料で乗り切れたかもしれない。
初週なので張り切って、講義内容を全て和訳し、大事な箇所は講義ビデオのスクリーンショットを撮りつつesaにまとめていったが、逐一講師の言っていることを日本語でしっくり来るように訳すことに苦労していて、講義内容は面白いのだが英語の勉強度合いが強まってしまっていた。ただ、日本語で残すと内容が頭に定着しやすいのと、後からでもすっと読み直せる。
課題は講義内容についてのクイズのみ。
第2週 Typefaceとその歴史
最高だった。これこれこういうのというくらいこのTypefaceはこういう時代背景でこうやって誰が作りましてんって話を延々と聞けた。こういう形で一度触れておくと後はインターネットで自分で学べるので内容の詳しさに依らずきっかけや大枠を得られること自体がおいしい。うおー、Helveticaなるほどーという気持ち。
楽しかったので1週目に続き全力で和訳ノートになった。
課題は与えられたいくつかのTypeface名の中からひとつを選んで、歴史背景やTypeface自体の特徴についてまとめるもの。元々好きだったDINを選んだが、この後もこの選択が付きまとうので好きなものを選んで良かった。この週から課題は全て他の受講者にレビューされ、採点されるし、自分も3人以上採点する必要があった。
第3週 Typeを使った作業
Typefaceだけへの注目から、ドキュメント全体に視点を引いて、単位や概念、作法について学ぶ。word wrapping周りの話は特に聞けて良かった。 レイアウトの話は、ちょっとデザイン苦手問題をどうにかしてくれた本であるノンデザイナーズ・デザインブックで読んだ点が多く、基本的な点であることを特に確認出来た。
- 作者: Robin Williams,小原司,米谷テツヤ,吉川典秀
- 出版社/メーカー: マイナビ出版
- 発売日: 2016/06/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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課題は第2週のまとめたDINについてのレポートをレターサイズのドキュメントでいい感じに配置したり、Typeface自体のパラメータをいじって表現をするもの。締め切り寸前での作業となってしまい、PDFでエクスポートした後の成果物を確認せずに出したら改行周りがぐちゃぐちゃになってしまっており、無為にスコアが下がってしまい翌週になって気づいて後悔したい。
時間を作れなかったこともあるのと、全和訳の作業に限界を感じて、学校でのノートの取り方と似た形で、聞いた時の要点を英語でそのまま書き落としていく形に。時間は一気に節約出来たが、ノートの読み直し時のコストが高い面があるのが悩ましい。
第4週 意味のあるTypeをつくる
ドキュメントのレベルから更に引いて、ポスターや芸術作品になったときにTypeがどういう目に遭うかという話。Type自体のベクターをいじくり回す時にどういうことをやれるか触れたところが好きで、最近一緒のプロダクトに携わったデザイナーがロゴを作る過程を見せてくれた時のあれこれと繋がった感じがした。
実はノートを取らなくても、その場で理解すれば課題は乗り切れるということに気づき、講義ビデオを何周か聞いて課題の内容だけ和訳した。もちろんそれで十分なのだけど、後になってこの週で話されていた内容について雰囲気程度しか思い出せなくて困ったので結局見直してノートを書く流れに。
課題はDINを表現するTypographic Posterをこれまでの課題で作ったものを用いつつ作るというもので、表現の側面が一気に強くなったので他の受講者の評価をするのが楽しかった。自分の成果物が褒められるのもちょっと嬉しい。
もうちょい続けそう
英語の講義とどう向き合うかが問題で、どうしても普通に講義を受けるよりも時間を要してしまう部分が多い。英語で理解して英語でノートを取り英語で振り返るにはまだまだ遠い。英語も学べるので一石二鳥ではと思えないこともないが、講義の内容がもう少し集中したいのが正直なところ。ボランティアの力なのかMachine Learningの講義に日本語字幕がついたので比較するのに次の数ヶ月はこれに割いても良いかもしれない。