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61: 同じようなこととみなして体感的な密度を上げる

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 Belmont の downtown にほぼ1年を待ってようやく戻って来た。家は前と同じシェアハウスに、部屋はかつて Adam が暮らしていた2階の角部屋に。当の Adam は家主となり3階の一番広い部屋で暮らしやすそうな部屋を築き上げていた。キングサイズのベッドを買ったと聞いていて見てみれば全然キングサイズではない上、何故だか正方形だった。彼は昨年の暮れから故郷のニューヨークへ飛行儀嫌い故に電車で数日をかけて移動して帰省していて、僕がやってきて10日が過ぎた今日やっと戻って来た。お土産にサガミオリジナル(Lサイズ!)と TENGA を渡したところで大笑いしながら喜んでくれたが、その場で開封してくれなくても良かったと思う。

 PS3ビデオチャットを日本と繋ぎながら、ほとんど日本と同じ時間帯で活動した仕事初めの1週間はとても濃く流れて行った。つい甘えてしまって夜には飲みに出かけてしまうことも、日中無為にコンビにへ行くこともなく、ただただ端末と向かい合って、チェックボックスの空いた行や手元の付箋を次々と倒していたのはとても気持ちの良いものだった。

 きっと仕事の他に色んなことを短い期間でいっぱいやったのなら、「時間はあっという間に過ぎた」といえるのかもしれないが、少し抽象的なところで、おしなべて仕事だと言える同じようなことを繰り返すだけでは、時間内に多くのことが起きてもとても密度の高い時間を過ごせたという感が強く「ゆっくりと時間が流れた」という感覚が残るようだ。もっと抽象的なところで捉えて、生きている時に色んなことをやったと、違う出来事を全てを同等のものに扱えるのだとしたら、一生はとてもとても長いものになるんじゃないだろうか。生きているうちにそこまで色んなことは起きませんでした。

 さて、就労ビザを持って遂に帰る期限が近くに見えない生活のスタートだ。給料もドルで出るし、税金も納める。テレビ番組や電子書籍を閲覧している時に不意に見てしまった残り少ないプログレスバーのように終わりが読めてしまい、もっと色んなことが起きて欲しいものの全体を定義付けるようなまとめを要求されることもしばらくはない。ちゃんと身を置いたのだ。独身が終わるのもこういう感じなんだろうかと、別の現実的な問題を無視しながら年相応に増える友人達の結婚に思いを馳せた。