36: カメラで撮りたい図というより入って来た情報を出来る限りそのまま記録したい場合

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 前の会社で同僚だったデンマーク人が訳あって近くのMenlo Parkに滞在しているとのことなので会いに出かけた。同僚だった頃は自宅も近く、何度か近所のバーで飲んだりしていたので、また近くに居るというのは縁のようなものを感じる。自転車でSan Carlosの駅前で待ち合わせて、Hiller Avation Museumへ出かけた。

 博物館の中身よりは、San Carlosの空港に隣接したそこへ向かう途中が一番気持ちが良かった。フリーウェイを横切る道路を自転車で越えて行く瞬間の視界が大きく開けて、真っ青な空が広がる瞬間がとても印象に残っている。自転車で行ったが故にカメラも持っておらず後悔したのと同時にこういう時にGoogle Glassが必要なんだと直感した。

 リビングでAdamが見ていたドラゴンボールベジータスカウターが映る度に繰り返し思い出す。

裕福ですね

 iKnowを最後にやって3週間以上が過ぎた。1日1時間を掲げた最初の目標設定は年契約6000円に対するスタートダッシュを満たしただけでしかなかった。この6000円の大きさも支払ったタイミングからしてみれば随分と小さく評価してしまっている今が少なからずある。

 6000円も払っておいてと罵られるかもしれないし、まあ6000円だしとサービスを利用しなければ死ぬわけじゃないからねと開き直るのに同意されるかもしれない。値段の大きさはユーザ次第で簡単に変わった質のものになってしまう。

 レシピが人気順に並べられるという有料サービスについて考えるときに、「294円くらいやったらこれ払ってしまうやろ」って言われて、それがとても傲慢に感じて腹が立ったのを思い出した。今ならそう思うかもしれない部分もあるが、その時はお金に対しての不安も強く、安易に支払う行動を決めつけられるのが凄く嫌だったのだ。それを僕よりもお金に不安のない人から言われるのが癪だった。パンがなければお菓子を食べれば的なやつだ。

 もっとも、サービスを提供する時のプライシングは難しい。とても狭い、例えば代官山で持ち家の主婦のうちレシピを探す人が対象なら「これ払ってしまうやろ」って値段を決めても誤差も反感も少なそうだが、インターネット経由でレシピを探す人に広げたのならもう頭が痛くなる。

 こういう時に訳あって支払うのが困難なら安値で利用出来るような、ユーザが多岐にわたった場合にプライシングによって格差が是正される仕組みがサービスに付いてはどうか。大学で収入状況出して、成績が悪くないのなら奨学金や授業料免除が受けられるようになるみたいに。と思ったけどこの例は投資価値を別の人が測って代理で支払ってるようなものなので例がおかしいし、サービス提供してもらう時に収入状況出すのも辛い。ただレビュー欄では、こんなにお金を払っているのに!という声が虚しく響くのはとてもとても悲しい。

 そういえば12歳未満であろうと65歳以上であろうとウェブサービスのプライシングは変わらないなと、博物館の窓口で思った。