45: そうそう死ぬことではないので急患ではない
外耳炎というやつに罹った。耳掃除が好き過ぎて久しぶりの実家の耳かきでちょっと調子に乗った末、飛行機の着陸体勢あたりから痛みが止まない。大した病気ではないと思っていたのだが、東京に戻ってから起床時に激痛がするようになったため、鎮痛剤でごまかして病院に行き抗生物質と点耳薬をもらう。指示の通りに服用するも、鎮痛剤の効果の切れ目の激痛に耐えかねるようになってきた。幸い帰国したKeisukeが隣の部屋に居て、苦しみを訴えたら救急で対応出来るかなど確認をしてくれたり、食事の買い物に付き合ってくれ大分救われたような気でいる。救急で耳鼻科というのはそうあるものでは無いらしく、鎮痛剤を飲み繋いで朝一番の受診となった。生理痛であまりに辛そうにしている人を見てからというもの、ちょっとばかりの痛みはあまり主張するべきではないと思っていたけれどそれが初めて覆ったような気がした。
鎮痛剤が効くまでや点耳薬による耳浴が終わるまで横になったりしている横で走っている山手線には本当に頭が上がらない。僕よりもずっと早くから動き始めて、僕がどう怠けていても繰り返し走って、繰り返し発車前のメロディを鳴らしている。
落ち着いてまた東京で暮らし始めたといえるまでもう少しかかりそうだ。