68: 慣れてきてしまっている

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 10月からは、再びアメリカの部屋で暮らしている。11月に途中2週間程帰国して慌ただしかったが、ようやく根を張り直せた感覚がある。だんだんとこうやってここに記録するような体験や思考が減ってきている。ちなみに近くブログをまた増やそうとしていて収拾も目処も立てられていない。

 それなりに生活にも慣れたのだろう。国レベルで真新しい場所での生活はひとつひとつが新鮮な出来事のように感じていたのだろうが、リビングでルームメイトと辿々しくても英語とはいえ話すし、ふらふらとスーパーに出かけたりする姿は日本で暮らしている時との差を埋め始めた。サンフランシスコにも用事あらば出かけ、前は気を張り詰めて出かけていたのが、音楽を聞きながら歩けるくらい落ち着いてきたように思う。道を尋ねられることが増えた。逆に遠いところに出かけるのは面倒だなあという位置づけでのサンフランシスコになりつつあるのでそれはそれで良くない。

 まだ、慣れているかとちょっと歩いては振り返るようなことを考えているので、それは慣れた域ではないのだとは思う。

余裕が出来た生活を埋める

 日本に居る時との差分で、未使用の生活時間が増えた。未使用な場合、そのまま仕事に注いでしまっているのだが、残念ながら僕はfounderではないのでそこに全て以上のものを注ぐことはただのリスクだ。founder以上に頑張りすぎることで、不平感を抱かない条件を決めておかないと頑張り辛くなってしまうので折り合いを付けなければならない(次に同様のことをやるとするならfounderか、その際の価値観における条件が随分良すぎるかじゃないと難しいだろう)。自分とサービスは自己同一性を持ってしまっているが、自分と会社は切り離さなければならないというのをよく忘れてしまう。

 さて、未使用の時間についてだ。この未使用の時間とは別に開発や電子工作など今までも触れてきたものは既に織り込み済みで、どちらかというと仕事をはじめ、ものをつくるとかそういったものから頭が切り離される時間のために使いたい。昨夏くらいまでの考えでは電子ドラムでも買って、最初からちゃんと覚えなおしていくつもりだったが、部屋に電子工作用の机を設置してしまったがために場所が取れなくなった。ドラムは次に引っ越した時にでもと後回しにして、偶然Google Expressを試した時にヨーヨーと再会したのでこれの上達に時間を割くことにした。次点は将棋、その次は自転車だった。

 ヨーヨーはというと小学校の終わり頃にブームに乗せられ(コロコロコミックに完全に頭を支配されていた)、子どもながらにぼちぼちやれていたのだが、中学校で後にジャグリングで食べていくと言い放つ知人に、日本代表だとか世界大会だとかフリースタイルがどうとか違うレベルを見せつけられ、そのあたりでの再加熱を最後に触ることもなくなった。今改めて情報を探すと、トリックはYouTubeで学べるし、消耗品はAmazonで買える。幸いなことにヨーヨー製造の本丸である国で暮らし始めたので玩具というよりプロ?向けのものが国内便で届くではないか。小学生の時にこういう世界であればもっとやれていたのではないかと思うのと同時に、それ以外の誘惑に負けていたのではないかと開き直った。

 税法上の居住者(入国審査上はあくまでも非居住者)として渡米してから1年が経とうとしている。