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去年の8月は、結婚だ、30歳だ、転職だと並べていたが、ようやく1年が過ぎていて、少し経ったところで2017年も終わろうとしている。前の年ほどではないが、密度が高く、ゆっくりと1年が過ぎていったように思う。取り立てた変化はというと会社に慣れてきたことと、結婚式を挙げたことだろうか。これだけではないが、何れにおいても恵まれているということに尽きる。
自分のことでいうと、仕事がどうにかなってきたことは大きい。最初はRubyの国から来た、なぜだかMatzとフレンドな英語を喋れないバックエンド寄りのやつだったのが、気づけばフロントエンドにもスキルセットが割と伸びて、ビルド周りや最近のフレームワークも守備範囲に入ってきて、前職までの立場に増して何でも屋さんの度合いは強くなっている。アメリカではあまり歓迎されないとされる専門性の無さを心配する一方で、ちょっとシニアのどれについても割と詳しい奴くらいの立ち位置と自認してもいいんじゃないかと思いたい日もある。言語とカルチャーの差異が気にしなければ成立する人材になったのだ。
とは言いながらも、現地企業の文化をこの1年目の当たりにした。直接近しく働く人間に目まぐるしく変化が起きる。一緒にペアプロしていたはずのジュニアにあたるエンジニアが突然その職を外されたり、さっきまで僕にバグ修正を依頼していたPMが数時間後に解雇されているのには堪えることもある。採用から入社直後よく面倒をみてくれたエンジニアリングマネージャももう居なければ、この人を追えばまずは軌道に乗れそうとチームのシニアに視点をあてたら翌月には転職してしまう。会社のサイズ感が絶妙で、小さすぎるスタートアップでもなければ、アメリカの企業の例ですと言えるくらいの大きさもないので、何が例外で何が当然のことなのかは測りかねることも多い。
闘え!高専ロボコン: ロボットにかける青春
- 作者: 萱原正嗣,見ル野栄司,全国高等専門学校ロボットコンテスト事務局
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2017/09/22
- メディア: 単行本
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高専ロボコンの概要について大事な箇所あが満遍なく触れられていて良かった。取材の関係上か、視界に入ってくる高専は限られているため、もっと少しずつ取り上げるような構成だと嬉しかった。というのは残念ながら自分が居たチームが文中で一切触れられなかったのが寂しかっただけでもある。ロボットや競技に関しての挿絵がわかりやすく書かれているのだが、十分には準備されておらず、テキストだけで複雑なルールや各マシンの機構を読ませるにはなかなか酷なように見える。全体を通して2016年の大会のシーズンを丸ごとさらっているので、幸い全てが残っている昨年の試合の様子を見るのが導入に最適だろう。
四国地区の強豪、香川高専詫間キャンパス(旧詫間電波高専)の指導者の交代や頭角を現した高松キャンパス(旧高松高専)との地区大会での優劣交代について触れられている箇所の生々しさが、他の章のどの学生たちに触れる現実的な話よりも頭に残った。ちょうど読んだのが今年の四国地区大会が始まる数時間前であったことも相まったのかもしれない。 詫間の新たな指導教員であるところの岩本先生は大学の先輩にあたり、編入学の同期に詫間で優勝しまくっていた頃の操縦者が居た繋がりから、当時の関東甲信越地区大会に行く車へ乗せてもらったことがあった。誰かから博士課程の後に母校へ赴かれたとは聞いていた気がするが、Kindleの上で続報を知るとは思いもしなかった。
こういう形で大会のことを振り返るのは楽しく、ここ数年は大会への興味も薄れつつ、惰性で運営を続けつつあった非公式のFacebook Pageを更新する元気を貰えた気がする。
どこかのページで2003年が第15回大会であるという誤りを見つけて、無駄にこんなことを覚えている読者*1もそう居ないかと思い、出版元にレポートした。
82: 現地就職前後でのストレングスファインダー
会社のHRチームの施策としてDevelopment(この場合自己啓発とかだろうか)についてのセッションがあり、そこでStrengthsFinder2.0が配られた。この結果を受けて次回はワークショップ的なものをやることになっている。タイミングが悪く、テストの結果を用いるワークショップには参加出来ないのだけど、ちょうど現地での就職する寸前にもテストを受けていたことを思い出して、今回もテストを受けて比較してみることにした。
会社で配られたのはこれ
- 作者: Tom Rath
- 出版社/メーカー: Gallup Press
- 発売日: 2007/02/28
- メディア: ハードカバー
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日本語版も2.0がこの春に出ていたようだ
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
- 作者: トム・ラス,古屋博子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/04/13
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比較出来ると面白い
順位 | 就職前 2016/08 | 就職後 2017/06 |
---|---|---|
1 | Empathy 共感性 | Context 原点思考 |
2 | Individualization 個別化 | Empathy 共感性 |
3 | Relator 親密性 | Achiever 達成欲 |
4 | Restorative 回復志向 | Intellection 内省 |
5 | Intellection 内省 | Input 収集 |
受けた言語も昨年は日本語だったのを、今回は英語と変えてみた。まだ語彙が足りなかったりぱっと文章を読み切るのが難しい瞬間はあり何問か20秒での回答を逃すものもあったが結果にどう影響しているかはわからない。同僚とは英語でやると人格が異なって出そうだねと笑っていたのだが、結果としては、一貫したところがありつつ、今の状況に合わせて考えていることが変わっているのがわかった。
あまりそれぞれの要素を深追いせずに眺めると、共感性、内省が一貫したパーソナリティのようで、就職後に初めて英語だけで働く環境に直面して、自分の対話レベルが落ちたことから来た癖や、全くの新しい環境での行動指針の変化がそのまま現れてきたように見える。
ストレングスファインダー自体は、気になる人たちがやっている、勧めてくれるのをうけて触れることになったのだけど、こういった質問がいっぱい並んでそれらしき言葉が引き渡されるというのは、いささか占いに対して感じるものと近い「結果を真に受けたくなさ」があった。それっぽい情報に「そうなんだー」と思う以上に使うのは避けたく、昨年の結果をテスト直後に見たきり、今回まで封じていたのだった。
比較という形にすると、(今回は2.0というやつに新訂されているが)同じような基準に対して自分がどう変わったかという点で見られるので、占い以上の切り口を得られたのと、少し結果それぞれに向き合って行動を設計しても良いかもしれないという気になってきたので、また変化に際してテストしてみたい。